ツール

露点温度 計算ツール・結露判定

室温と相対湿度から露点温度を求めます。窓ガラス・壁・冷水配管の表面温度を入力すると、結露するかどうか、結露を防ぐには湿度をどこまで下げる必要があるかをすぐに表示します。下で保温材の種類と厚さを選べば、保温材の表面結露の有無と、結露を防ぐ最小の保温厚さまで計算します。

露点温度とは

空気中の水蒸気は、温度が下がると、含みきれなくなって水滴になります。その温度が露点温度です。同じ温度でも、湿度が高いほど露点温度は高くなります。

露点温度が 0 °C 未満のときは、水滴ではなく氷(霜)になるため霜点と呼び、氷面に対する飽和水蒸気圧で計算します。

結露が起きる条件

室内の空気が触れる表面の温度が、その空気の露点温度以下になると、表面に水滴が付きます(結露)。冬の窓ガラスや外壁の隅、夏の冷水配管やダクトの表面がよく起きる場所です。表面温度が露点温度より高ければ、結露は起きません。

例:冬の窓の結露

室内 20 °C、相対湿度 60 % の空気の露点温度は約 12.0 °C です。外が寒く、窓ガラスの室内側の面が 10 °C になると、露点温度より低いため結露します。

同じ窓で結露を防ぐには、室内の湿度を約 52.5 % 以下に下げるか、ガラス表面を 12.0 °C より暖かくする必要があります。

結露を減らす方法

露点早見表(温度 × 相対湿度)

単位は °C、海面の大気圧 101.325 kPa。0 °C 未満の値は霜点(氷面基準)です。表面温度がこの値以下だと、結露します。

温度RH 30 %RH 40 %RH 50 %RH 60 %RH 70 %RH 80 %RH 90 %
10 °C−6.0−2.60.12.64.86.78.4
15 °C−2.11.54.77.39.611.613.4
18 °C0.24.27.410.112.514.516.3
20 °C1.96.09.312.014.416.418.3
22 °C3.67.811.113.916.318.420.3
24 °C5.49.612.915.818.220.322.3
26 °C7.111.414.817.620.122.324.2
28 °C8.813.216.619.522.024.226.2
30 °C10.514.918.421.423.926.228.2
35 °C14.819.423.026.128.731.033.1

よくある質問

露点温度はどう計算しますか?

空気の温度から飽和水蒸気圧を求め、相対湿度を掛けて現在の空気の水蒸気分圧を求めます。飽和水蒸気圧がその分圧と等しくなる温度が露点温度です。このページでは、ASHRAE Fundamentals 2017 の1章にある Hyland-Wexler の式を逆に解いて計算しています。

室内 20 °C、湿度 60 % のとき、露点温度は何度ですか?

約 12.0 °C です。窓ガラスや壁の表面が 12 °C 以下に冷えると、結露します。湿度 50 % なら約 9.3 °C、40 % なら約 6.0 °C に下がります。

冷水配管に保温が必要かどうかは、どう判断しますか?

配管の表面温度を、周囲の空気の露点温度と比べます。例えば、26 °C・50 % の空気の露点温度は約 14.8 °C なので、7 °C の冷水が流れる裸配管には結露が生じます。保温材の外面が露点温度より高く保たれるように、厚さを決めます。

露点温度と結露にはどんな関係がありますか?

露点温度より冷たい表面に空気が触れると、その場所で水蒸気が水になります。表面温度が露点温度以下なら結露し、露点温度より高ければ結露しません。同じ温度でも、湿度が高いほど露点温度が上がり、結露しやすくなります(20 °C で湿度 40 % なら約 6.0 °C、60 % なら約 12.0 °C)。

冷水配管の結露を防ぐ保温厚さは、どう決めますか?

室温と湿度から露点温度を求め、保温材の外面温度が露点温度より余裕(通常は 1 K)以上高くなる最も薄い厚さを探します。保温材の熱伝導率が低いほど、厚さが厚いほど、外装の放射率が高いほど、表面は暖かくなります。上の計算ツールで保温材の種類と厚さを選ぶと、表面温度、結露の有無、結露を防ぐ最小厚さ(標準厚さに切り上げ)をまとめて確認できます。上の表では、SGP 15A〜100A の値をそのまま調べられます。

アルミの外装を巻くと、なぜ結露に不利なのですか?

保温材の外面は、空気からは対流で、周囲の壁からは放射で熱を受け取ります。アルミは放射率が約 0.05 と低く、放射で受け取る熱がほとんどないため、外表面熱伝達率が小さくなり、表面が冷水側へ近づいて冷たくなります。例えば 50A (DN 50) の冷水(7 °C)配管に、グラスウール 25 mm を巻き、室内 30 °C・80 % の場合、非金属の仕上げなら表面は約 27.4 °C で露点温度 26.2 °C より高くなりますが、新品のアルミ外装では約 24.8 °C まで下がり、結露します。

結露の判定余裕(マージン)はどのくらいに設定しますか?

表面温度が露点温度と同じか低ければ結露です。ただし、施工誤差、湿度の変動、継ぎ目や吊り金具まわりの熱橋を考え、表面が露点温度より 1〜2 K 以上高くなるよう設計するのが一般的な設計の慣行です(規格で定められた値ではありません)。この計算ツールの標準の余裕は 1 K で、「判定余裕」欄で変更できます。余裕に届かない場合は「危険」と表示します。

計算式と出典

計算ツールのエンジンと同じ式です。T = t + 273.15 K、p = 大気圧 Pa。

項目式説明・根拠
飽和水蒸気圧(水面)ln pws = C8/T + C9 + C10·T + C11·T² + C12·T³ + C13·ln TASHRAE 式6 (Hyland-Wexler)、0.01〜200 °C
飽和水蒸気圧(氷面)ln pws = C1/T + C2 + C3·T + C4·T² + C5·T³ + C6·T⁴ + C7·ln TASHRAE 式5 (Hyland-Wexler)、−100〜0.01 °C
水蒸気分圧・絶対湿度pw = RH/100 · pws(t), x = 0.621945 · pw / (p − pw)ASHRAE 式20
露点温度(霜点)pws(td) = pw式5・6の逆関数をニュートン法の反復計算で解きます。td ≤ 0.01 °C のときは氷の式(霜点)
結露判定・余裕結露 ⇔ ts ≤ td, 余裕 = ts − td表面に触れた空気が飽和に達すると結露します(計算ツールの結露判定と同じ定義)
表面の相対湿度・最大相対湿度RH_s = 100 · pw / pws(ts), RH_max = 100 · pws(ts) / pws(t)RH_max:同じ室温で、露点温度が表面温度になる湿度(計算ツールの結露判定と同じ定義)

出典

保温材の表面結露判定と、配管の結露を防ぐ保温厚さ

冷水配管に保温材を巻いても、外面の温度が周囲の空気の露点温度以下であれば、保温材の表面に水滴が付きます(表面結露)。表面温度は、保温材がどれだけ熱を遮るか(熱伝導率 k、厚さ t)と、外気が表面にどれだけ熱を渡すか(対流と放射を合わせた熱伝達率 h_se)が釣り合う点で決まります。

保温厚さの計算では、この釣り合いの式から保温材の表面温度 Ts を求め、露点温度 Td と比べます。Ts が Td より高ければ結露せず、Ts − Td を余裕とみなします。上の計算ツールは、配管(円筒)と平面(ダクト・機器)の両方に対応し、結露を防ぐ最小厚さを二分法で求めて、標準厚さに切り上げて表示します。

外装も結果を左右します。アルミのように放射率の低い外装は、周囲との放射熱のやり取りがほとんどなく、表面がより冷たくなるため、同じ厚さでは結露に不利です。発泡ゴム(エラストマー)の保温材は外装なしで使うことが多く、表面の放射率は約 0.9 です。

冷水配管の結露を防ぐ最小保温厚さ(SGP 15A〜100A)

室内空気 30 °C・相対湿度 80 %、冷水 7 °C、屋内の静止空気、判定余裕 1 K で結露を防ぐ最小厚さです(mm、切り上げ)。値は計算ツールと同じ計算エンジンで作成しています。実際には、この値以上の標準厚さ(10・13・15・20・25・30・40・50・65・75・100 mm)を選んでください。

呼び径外径 mmグラスウール発泡ゴム硬質ウレタン
ε 0.9ε 0.05ε 0.9ε 0.05ε 0.9ε 0.05
15A21.7184018401431
20A27.2194319431533
25A34204620461635
32A42.7215021491738
40A48.6225222511739
50A60.5235523551842
65A76.3245924591945
80A89.1256225621947
90A101.6266525641949
100A114.3266726672051

ε 0.9 は PVC・塗装・キャンバス・ゴムなどの非金属仕上げ、ε 0.05 は新品のアルミ箔です。アルミの外装は、同じ保温材でもかなり厚くしないと結露を防げません。> 500 は、500 mm でも防げないという意味です。

計算式

ISO 12241 形式の定常熱伝達です。配管は長さ 1 m あたり、平面は面積 1 m² あたりで計算します。

項目式説明・根拠
熱収支(表面温度 Ts)(Ta − Ts) / R_se = (Ts − Tf) / R_insTs は二分法で解きます。冷水では Tf < Ts < Ta
熱抵抗(円筒/平面)R_ins = ln(D2/D1) / (2πk), R_se = 1 / (h_se · π · D2), D2 = D1 + 2t. 平面:R_ins = t/k, R_se = 1/h_se管壁と流体側の境膜抵抗は無視(安全側)
外表面熱伝達率h_se = h_cv + h_r対流 h_cv と放射 h_r の和
放射熱伝達率h_r = ε · σ · (Ts⁴ − Ta⁴) / (Ts − Ta)σ = 5.670×10⁻⁸ W/m²K⁴、温度は K。ε は外装表面の放射率
自然対流(屋内の静止空気)水平管:1.25 (ΔT/D2)^0.25 (D2³ΔT ≤ 10)、それ以外は 1.21 ΔT^(1/3). 鉛直平面 (H = 1 m):1.42 (ΔT/H)^0.25、それ以外は 1.31 ΔT^(1/3)風速がある場合は、強制対流(Churchill-Bernstein)と合成します。係数は規格の原文で確認できていないため、設計に使う前に検証が必要です
熱伝導率の温度補正k = k10 + a · (Tm − 10), Tm = (Tf + Ts) / 2k10:平均温度 10 °C の値、a:温度勾配(下の表)
結露判定結露 ⇔ Ts ≤ Td, 危険 ⇔ Ts − Td < 余裕, 安全 ⇔ Ts − Td ≥ 余裕Td は上の露点温度の式(ASHRAE 2017)。標準の余裕は 1 K

保温材の代表的な熱伝導率(設計の参考値)

平均温度 10 °C の熱伝導率 k10 と温度勾配 a です。メーカーや等級によって異なるため、製品の試験成績書の値で上書きして使ってください。

保温材k10 W/m·Ka W/m·K²冷水用の防湿層根拠
グラスウール(保温板・保温筒)0.0340.00015別途必要KS L 9102 グラスウール 24K、平均 70 °C で 0.043 以下
ロックウール(保温板・保温筒)0.0340.00018別途必要ロックウール、平均 70 °C で約 0.045(製品による)
発泡ゴム(エラストマー、NBR・EPDM)0.0340.0001独立気泡(継ぎ目は接着)EN 14304:0 °C で 0.033 以下、40 °C で約 0.036
ポリエチレンフォーム0.0360.00012独立気泡(継ぎ目は接着)メーカー公表値 0.035〜0.040
硬質ウレタンフォーム(PU・PIR)0.0250.0001独立気泡(継ぎ目は接着)硬質 PU・PIR の経年後の設計値
フェノールフォーム0.0240.00008独立気泡(継ぎ目は接着)KS M 3808 で 0.022 以下、経年後の設計値
押出法ポリスチレンフォーム(XPS)0.0340.0001独立気泡(継ぎ目は接着)EN 13164 の公称値 0.030〜0.036

外装(仕上げ)の表面放射率

外装放射率 ε
アルミ箔・アルミ板(新品)0.05
アルミ(酸化)0.13
亜鉛めっき鋼板0.26
ステンレス0.15
PVC・塗装・キャンバス・ゴム表面0.9

最終更新 2026-10-12。